ブーゲンビリアの海

海に行って、そのあとに少し飲んで、仕事の時間。
最近、体感する忙しさが、軽減している。
よく寝ているのもあるだろうけど、
実際に、ちょっとだけ、お客さんが減っている。
別に、問題があって減っているわけではなく、
単純に、もう、暑い季節の始まりだからだろう。
それでも、まだ、疲れるけど。


どんなに特別な誰かも、ふとしたことで、
普通の女の子になってしまう。
普通の女の子のように嘘をついて、
普通の女の子のように笑って、
普通の女の子のように泣く。
そんなことを考えながら、海で空を眺めた。
仕事場に向かう道に咲く、ブーゲンビリアの色が、
目に焼きついたまま、今日は終わる。


腕の中にあるイメージは、イメージのまま、
ふれることができないのが、さみしい。
さみしい、という気持ちを教わったのも、
ずいぶんと、前のことのような気がする。