引き鉄

今日は、仕事場の(キッチン限定だけど)
慰安ペイントボール大会。
大勢が集まれるのは、仕事の後しかないので、
0時から3時くらいまで、ペイントボール。
バスンバスン撃ち合った。
何箇所か被弾して、痕になってる。いたいよ。
ペイントボールって痛いものだったんだ。
でも、銃は持っていると、引き鉄を引きたくなるし、
やや離れたところに、何かが届く手段があると、
届かせてみようかなという気になる。
ただのゲームでこれなのだから、
本物の銃なんて、もっと、こわい。
ペイントボール自体は、中に入っているインクが、
エイリアンの体液みたいで気持ち悪い。
あと、ぐにょっとしているのに固い。
グミの固いのみたいな感じか。
人数さえそろうなら、日本に帰ったら、やりたい。


慰安、といえば、慰安旅行を思い出す。
昔、付き合っていた人が見せてくれた、
彼女の会社の慰安旅行の写真。
その頃は学生だったから、慰安旅行が、
どういうものなのか、わかっていなかった。
もちろん、今でも、慰安旅行のあるような、
会社で働いたことがないから、わからないけど。
宴会で何かしている写真は、かわいいけど、
ばかだなあと思った。
ふと、同僚のひとりと一緒に写っている写真で、
ああ、この距離は、そういう距離なんだなあ、
と、思わせるような写真もあった。
わざとやっているにしても、無意識にしても、
こういう、ばかさ加減に、甘いのかもしれない。
急な約束、渋谷で待ち合わせて、
紙袋を持った彼女がやってきたことがあった。
買い物していたの?とたずねると、そうだよ、と、
答えるのだけど、中身を見る限りでは、
買ったばかりのものには見えないので、
昨日から今日にかけて外にいたので、
急に買って着替えたのか、それとも、
今日の朝からのデートで、相手がやたらと、
香水をつけて歩き回る男だったのかまでは、
わからないものの、そういうことなんだよね。
しかも、そのブランドの春物には、その、
ピンク色(仮)の服はなかったはずで。
前のシーズンの売れ残りでもない。前のシーズンにもなかった。
そのときに、着ていた服の方が、そのシーズンのオススメっぽくて。
わざわざ着替えるあたりが、かわいいけど、
やっぱり、ばかだとしか言いようがない。
それでいて、その晩を一緒に過ごすのに、
わざとなのか、無意識なのか、やっぱり、
少し、ずれているし、軽く距離をとっているし、
そんなにしてまで相手してもらわなくても、
別に困らないんだけどなあ、と、笑う。
陰毛に、精液のカスがついていて、
こういうのって案外落ちないものなんだなあと、
妙に感心して、また、笑う。
あとは、映画館での電話。
ぼくと一緒にいるときに、彼女が同居していた人から、
電話を受けて、話している声。
何年かして、ぼくが電話したときに、彼女が話す声。
ほんのりとやわらかくて、甘くて、少しだけいつもより高い声。
ぼくが、きちんと性欲を向けないから、悔しくてなのか、
負けたような気がするのか、何度も、何度も、
感情のないふれあいを繰り返したこともある。
他の男や、知らない誰かのためにも、何かできてしまう、
女の子でもいいやって思えるときは、過ぎてしまったみたいなんだよ。
ぼくは、かわいそうに見えるんだろうか。
確かに、顔も悪い、頭も悪い、お金もない、セックスも上手じゃない、
気が利くわけでもない、愛らしいわけでもない、ないない尽くしで、
確かに、かわいそうかもしれないけど、余計なお世話だ。
ボランティアの愛なんていらない。
今だって、ドバイで14日間働いて、やっと1日のおやすみ。
かわいそうっていうか、もう、あやしい宗教の修行でもしているのかって思う。
でも、本当にかわいそうに見えるのは、きっと、
ずうっと消えてしまわない愛があると信じていることなんだろうけど。
笑えばいいさ、むしろ、笑ってほしいんだよ。
誰にでも見つかるものだったら、つまらなくなっちゃうから。
誰かの心の中で、愛って大きく書かれた椅子に座って、
あたたかな日の光をあびて、うとうととしていたいんだよ。
そのために、少しくらい大変なことは、どうでもいいんだ。
本当に、どうにでもなるし、どうでもいいんだ。


ドバイの暮らしを明るくする計画で、今朝は、
SHUTTERって映画を観に行った。
リングとか呪怨のハリウッド版と、同じ系列。
何がいいって、奥菜恵が、久しぶりにかわいいこと。
役も、結末まで見ると、割といい役だったのかなあと思える。
でも、話自体は、気分が悪くなるもので、
見終わった後に、うへえってなった。
ホラーで、いつも通り、変な音がするシーンでは、
ドッキリさせるようなことがあるのだけど、
どちらかというと、ミステリーみたいな感じ。
間違っても、夏に女の子とデートするのに、
観る映画ではないということだけは言える。
夏だしホラーだしいいんじゃねえの、って行くと、
なんだか、険悪な感じで出てくる羽目になるかも。
映画を作った人の感情なのかなんなのか、
ニューヨークの人とか、アーティストと、
言っているような人たちが、
きらいなんだっていう感じが滲み出てるし。
それなのに、アメリカで映画を作っている、
なんか、妙な舞台裏感が、落ち着かなくさせる、
一番の理由なのかなあとも思う。


長くなっちゃった。